フィリピンと日本で貧困問題解決に向けて活動するNPO法人アクセス・フェアトレード事業部のHPです。ココナツ雑貨やグリーティングカードを購入することが、貧しい人々の自立支援につながります。

アラバット島ペレーズ 農漁村

アラバット島ペレーズ地図マニラから南東に300㎞、ケソン州アラバット島ペレーズの農村部に生産地はあります。ここはフィリピンの典型的な農村地で、一見自然豊かできれいな場所です。この人口12,039人の地域は、わずか7人の地主に大半の土地を所有され、残りの多くの人々は土地を持っていません。

 

 

 

 

 

図3

ペレーズの土地はココナツプランテーションが80%を占め、主食の米や野菜を作る土地はわずかです。また住民は長年外国向けのココナツ生産に従事してきたため、ココナツ以外を作る文化も衰退しています。そのためペレーズでは自給自足の生活が難しく、現金がないと主食の米も手に入りません。人々の大半はココナツの季節労働と漁師を掛け持ちしていますが、それでも収入は少なくその生活は非常に貧しいものです。

 

 

 

図4

村から町の中心部に出れば小学校はありますが、経済的な理由などで義務教育の小学校すら卒業できない子どもは10人に3人もいます。毎年学校に通えるとも限らず15、16歳で小学校卒業ということもまれではありません。

 

 

 

ココナツ農民のくらし

コプラができるまで

ペレーズの主要な産業は、ココナツを栽培・収穫し、輸出用のコプラ(ココナツの果肉をいぶして乾燥させたもの)を作るココナツ産業です。ペレーズでは地主のもとで小作人として働く人と、収穫期のみ農業労働者として働く、さらに収入が不安定な人がいます。

 

 

ココナツ農民はココナツを収穫し、固い皮をむいていぶしコプラを作りますがそれはとても重労働です。それを仲買人に売る際には、1袋(60kg)中22kgを無償提供するレシカダと言われる制度があります。また売れた金額の内50~70%は地主に納めます。そうして手に入れる現金はごくわずかで、とても労働に見合っているとは言えません。

 

一方そうした努力でできたコプラは石鹸や油などの原料として主に先進国に輸出されますが、世界市場では非常に安く取引されています。先進国で安い商品を手に入れることができる背景にはフィリピンなどの国々で働く人々がいるのです。また1次産品であるココナツの価格は世界の需要と供給のバランスによって頻繁に上下します。生産者は自分たちで価格を決めることができず、収入も不安定で先が読めない不安な状況です。

ココナツ届くまで2

ココナツ小作人収入図

漁師のくらし

大漁漁師の多くは「もり」などの簡単な道具しか持っておらず、素潜り漁をしたり、小さな船を数人で借りて漁に出ています。それでも20年ほど前までは2~3時間の漁で10kgと十分魚が捕れました。しかし近年、日本、台湾、中国など外国の大型漁船が近海で漁をしているため漁獲量が減り、1日働いても2~3kgしか魚が捕れません。

 

 

 

 

 

IMG_4768そこで地元の漁師は魚をダイナマイトで気絶させて一気に捕る、効率が良くて安価な漁法に手を出してしまいます。しかしそれによってサンゴ礁が破壊され、漁獲量がさらに減っています。

 

 

 

魚釣り道具2また一年の半分ほどは海が荒れて漁に出られないため、生活は非常に不安定です。多くの人はココナツ関連の季節労働と掛け持ちをしています。この2つの重労働を掛け持ちしてもなお、収入は低く、生活は苦しいのが現状です。